【酔っ払って足首の腓骨を骨折】
なんと情けない、右足首の腓骨(細い方の骨)を折ってしまいました。
6月16日(土)JR甲子園口UncleJamでライブをおこなうため、13日(水)千葉から大阪へ。
深夜を回った頃、私は十三の飲み屋街にいました。明日、明後日は施設にいる両親を見舞うだけ、酔うためにもう一軒行くことにしました。
店を出ると階段だった。「ああ、階段だったのだ!入る時はなんとも思わなかったが」と思いながら四五段降りるところまでで記憶は途切れ、ただ意識が途切れたわけではなくホテルまでちゃんと帰り着き寝たのです。
明け方4時頃でしょうか、目が覚めると右足首が相当に痛いことに気づきました。正しくは「どうしようもないほどの右足首の痛みで目が覚めた」でしょうか。捻挫かなと思い水でしばらく冷やし、また床に就き朝起きてみるとやはり相当に痛いのです。
しかし過去の経験から捻挫だろう、びっこを引きながら歩けるし、折れてることはないだろうと思い、ホテルを出て駅に向かいました。
6月14日(木)兄のアドバイスで北神戸のクリニックへ、病院に来たからにはちゃんと診断してもらわないと意味がない、ということでレントゲンをとってもらったところ、右足首腓骨骨折と診断されました。
わかりにくいですが、細いほうの骨がくるぶし辺りで折れています。
正常な位置から2mmほどズレているそうです。
クリニックでは松葉杖を持って行けと言われたが、週末千葉に帰るときには返してくれということで、「なんだ肝心な大移動の時には返せと言うことか」ということで松葉杖を断り、週末までびっこを引きながら過ごしました。
足が動かない分手と口が動いたのか、なんとかライブも上々でした。
ライブの後は怪我から三日経ちびっこも随分軽くなっていたので、十三のホテルに着いてもう一杯ということで行っちゃいました。
【専門医の診断】
さて千葉に帰った翌月曜日、市内の病院の整形外科に行きました。
クリニックの紹介状を持っていったので、診断の前に医師や看護師は怪我の内容を知っていました。
僕が少しびっこを引きながら診断室に入っていくと、医師も看護士もニヤニヤというか、堪えられない笑いが漏れるというか、変な笑いを浮かべていました。
「ハハ、骨が折れてるのに歩いてる・・」
「ハハ、こんな鈍感な人もいるんだ・・」
こんなところですかね。
改めてレントゲンを撮ってもらって、腓骨骨折を10段階に分けた模式図を見ながら軽いほうから4つ目だという診断。
医師の推奨した治療は「折れた部分を元の位置に戻しチタンプレートで固定する」というものです。
北神戸のクリニックの見立ては「この程度のずれならこのままくっ付いても問題ない」というものでした。
果たしてこのままくっ付いてもいいのか?と言うのがクリニックに行ってからの疑問だったので、質問してみました。
このままくっつくと、歩くたびに頚骨(脚の太いほうの骨)と足の骨がずれて軟骨が磨り減り、将来痛みが出ると言うことでした。
さすがに専門医、この説明を聞いてすぐに手術を決めました。
因みに、プレートをつけたままでむしろ強度が増すそうで、治ればスポーツもガンガンできるとのこと。
【手術】
さあ、20日の夕方になり手術です。下半身麻酔をするということです。
手術に関して全く心配はしていなかったのですが、当日は若干様子が違いました。
手術を担当する医師は、若めの医師と初老の医師の二人でした。
手術の先生は帽子とマスクをしており、若い方の医師が主治医のF先生かどうかわからないのです。
僕の怪我のことを最もよく知っているF先生はいるのだろうか?
もう一人の初老の男性医師は帽子の端から白髪がはみ出ており、こんなのでいいのかなという気がしました。僕は感染症予防で足を剃られたのに。
さて手術が始まろうとしました。看護士の一人が、「麻酔は誰がするんですか」ときき、初老の男性が「私だ」と答える。
「え、そんな手筈が決まってなかったの・・」と思う僕
次に看護士が「横になってもらいますが、患部の右が上ですね?」と聞くと、初老の医師は
「いや、左が上だ」と答えた。
「よくある手術と聞いていたのに、なんで?」と思う僕
手術後、若い方の医師に「F先生ですか?」と聞くと、マスクをはずし「そうです」、やっと一安心。
後日聞いたところでは、初老の医師は麻酔専門医だということでしたが。素直に頷けないことですが。
手術のあとはこんな傷です。十三針です。
中はこうなっています。右側のチタンプレートを7本のビスで留めています。
【術後】
病室にもどり自分の下半身を触ってみると三倍に膨れ上がったように感じます。
手の感覚は正常だし、勿論僕の身体が膨れ上がったわけではないので、人間が自分の身体を触ったときは、実は触った手と触られた部位の両方の情報を組み合わせて脳が認識するのだなと思いました。
脚は、上に放り上げたような感覚になってましたが、勿論ベッドにべたっと横たわったままです。
【退院、脳脊髄液減少症】
21日(木)の昼ごろ退院し松葉杖をついて病院を出たときです、眉間から両目の中ほどにかけて、手で強く押さえたくなるような痛みを感じました。
一瞬どうしようかと思ったけれど、三日間の入院のせいかなと思い自宅に帰り着きました。
依然として痛むので横になると暫くで痛みが引くのです。治ったかなと思って頭を上げて暫くすると同じ症状が出るのです。
ネットで調べたところ脳脊髄液減少症という症状にすっぽり当てはまっていました。
下半身麻酔をしたところから髄液が脊髄の外にもれ、髄液の上に浮いている脳の位置が下がり、上頭部が下に引っ張られることで頭痛が起こると言うことです。
下半身麻酔後にしばしば見られる症状らしいですが、事前に説明はありませんでした。
ネットでは、この症状は麻酔針の進歩と医師のレベルアップにより、最近では発生頻度5%以下と低くなっているようです。
運悪く5%に入ってしまったのでしょうか。
中には医療ミスだと騒ぎ立てる人もいるようです。
症状の改善には経口保水液が効果的ということで、大塚のOS-1を1日に3パックほど飲み、術後6日目の6月26日(火)に症状はほぼなくなりました。
整形外科の部長に後日このことを伝えると、「麻酔後にはよくあることです、特に若い人には」と言われました。
これも素直に頷けない。
よくあることなら手術に関するリスク・注意事項に何で書いていない?
【抜糸】
6月29日、レントゲンで確認後、抜糸です。
抜糸といっても、患部は力士貴ノ岩の頭部のようにホッチキスで留めていたので「抜チキス」ですね。
麻酔についてネットで調べたときに、抜糸には「浸透麻酔」と言うのを使うと書いてあったけど、なんと麻酔無しでした。
まあ、”注射の超下手くそな看護師さんが、太い注射針2本を同時に足首に突き刺した”という状況を想像してみてください。
さらにそれを13回たて続けにやったということですが。
【その後】
まだ一週間は体重を通常の半分かけるだけということで、松葉杖ですごしました。
本当は松葉杖二本だったのですが、面倒なので一本ですごしました。
一本と二本では階段の上り下りがずいぶん違います。
7月4日、再びレントゲンでチェックして松葉杖無しでOKとなりました。
但し一週間は大人しく、その後は痛くなければスポーツでもなんでもOKということです。
【リハビリテーション】
手術の翌日からリハビリを開始しました。
足首が曲がりにくくなる人が多いと聞いていましたが、私の場合は空手をやっていたからか問題ありませんでした。
一週間経って腫れが軽くなると殆ど元通りに動くようになりました。歩くのはちろん、空手の前屈立ちがちゃんとできるまで曲がるようになりました。
また、右足は左足に比べて若干細くなりましたが、松葉杖はなくても不自由はなくなりました。
さあ、空手の稽古再開だ!
【コミュニケーション】
この病院はしっかりしていると思うけど、コミュニケーションがよくないな。
麻酔後の頭痛の件も訊かないと言ってくれなかったし。
看護師やリハビリ師にも医者から情報が伝わっていないんだ。
イントラネットとかないんだろうか?
手術後は右足首に包帯を巻いていたので、さあ退院というときに「風呂は入れないんですね」と聞いたら、看護師がバタバタし始めたのだ。
「主治医に確認しています」ということで、結局包帯ははずしてサージテープを貼り、毎日はがしてシャワーをしてもよいと言うことだった。
最初の診断時に主治医から「手術直後から足首を動かすリハビリをはじめ、一週間で半分体重をかける練習、二週間で普通に体重をかけて歩く練習をする。」と言われたのに、リハビリ師は主治医から何も聞いていないという。
主治医の指示がないとそんなハイペースでできないと言われ、その日主治医は休みだったので改めて病院まで来ることになった。
【重度の捻挫はガンガン冷やそう】
北神戸のクリニックでは「とにかくガンガン長時間冷やせと」言われた。
僕の知識では、打撲・捻挫など冷やしすぎも良くない、冷水で3~5分ぐらいと思っていたので、どれぐらいかと改めて聞くと「氷で2・3時間」と言われた。
冷やしすぎじゃないかと思いながらも、少し絞った濡れタオルを凍らせて断続的に5時間ほど冷やしました。
効いた。
クリニックの指示は正しいと思った。
クリニックの説明では、関節の怪我の後遺症は骨よりも靭帯など骨の周辺に出るので、まず冷やして早く周辺の炎症を抑えることが重要と言うことです。
重度の捻挫のときはこれですね。
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